もし才能と金があったら映画撮りたいよね

エーブイ？

んなもん撮りたいか？

昔CSだかでやってた東南アジア映画をなんとなく見てたらさ、グイグイ引き込まれて見終わったときにハギャ張りに「心地よい浮遊感」の余韻に浸ったとことがある

知らない映画　知らない俳優　背景がベトナムだかカンボジアだかどこだかも俺にはわからん　もちろん字幕　別に大感動したわけでもない　別に手に汗握ってスリルを感じたわけでもない　そもそも明らかにあんま制作費かけてない

そんななんとなく見始めた映画にさ、グイグイ引き込まれて見終わったあとにハギャ張りに心地よい浮遊感の余韻に浸れて

そんで偶然この作品見始めてラッキーだったと心の底から思えるような作品

そういうのがものすごくものすごく魅力的に感じたんだ

主人公は貧困層の少女。毎日わりに合わない肉体労働をしていてそれで市場で僅かな食料を買って母親と細々と生きているような先の見えない生活をしていた

そんなとき、母親が病気で動けなくなってしまう

少女はその日起き上がれない母親のために市場から食材を買ってきて食事をつくった

そのメニューは皿に盛られた長い米粒の白米と、なんかそのままの姿で煮た魚を添えただけの奴だった。お前ら野菜食えよと心の中で俺はツッコミました

母親は粗末な小屋みたいなとこでなんとか上体を起こして手づかみでご飯を行儀よく食べ始めた。その国は箸とかスプーン使わないのかも。明らかにインドではなかったとおもうが

そのとき母親は終始思い詰めたような顔をしていたが、一言「美味しい、ありがとう」と字幕で語った

少女は別にその言葉に何も感じることなく自分も食事を続けた。でもその日の夜にこのままじゃ母親を医者に見せるなんて無理だって思うのが演出で伝わってきた

メインキャラの爺さんは少女に語る。なぜ儂らは貧困から抜け出せないのか

それは何もないこの地から出ることを恐れているからだと語る

それを聞いた少女は爺さんの言葉を真に受けてしまう

都会に行こう。都会に行って金を稼いで来ようと考える

これ闇金ウシジマくん展開だろうとハラハラ見てる俺を他所にストーリーは進み

少女は着の身着のままでヒッチハイクをして都会を目指す。病弱な母親は近所の人たちが面倒みてくれてる描写だった

ヒッチハイクて原付きにタンデムかよ

と突っ込む視聴者の俺は無関係にストーリーはとんとん拍子にすすみ

少女はとある歓楽街みたいなところにたどり着く。そこで少女はとある飲食店の屋根裏部屋で住み込みの皿洗いの仕事を始めるが・・・

屋根裏にはその店に来る様々な客たちの会話が聞こえてくる。少女は次第にその店に訪れる客たちの話に興味を持つようになっていく

とまあ俺が文章にすると何が見どころの映画かよくわからん映画だったわけだが

それでも俺は見終わったときに心地よい浮遊感で余韻に浸ってさ、偶然この作品見始めて良かったわって思ったんだよ

そういうグイグイ引き込む魅力がある作品だったし、オチも見たことないジャンルのシメでなかなか新鮮だった

面白いの価値観が拡張された

そんな映画だったわけよ。その映画全体の流れとオチとハッピーエントにさ。あらゆる〇〇系という傾向が当てはまらないと

それでもグイグイ引き込まれた

そんなさ

期待してなくてなんとなく見始めたのに、いつの間にかグイグイ引き込まれてさ
見終わったあとに「この作品ほとんどの人知らねーんだろうな。人生損してるなあ」

みたいな感覚に陥るような魅力

そういうのが作れる人間がジョージルーカスとかパヤオよりすごい気がしたんだ

映画撮影にも使えるカメラ持ってるけど

やったことないわ